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トムラウシへ行こう Part.5

膝が痛い。

11/4 トムラウシ往路

5:00 起床

水を仕入れる場所がなかったので、家から持ってきた水でしのぐことになりそうだった。残りは 1.5L 程度だろうか。 1 泊なら何とかなる量だ。コマドリ沢で補給できればいいのだが。何とも幸先が悪いスタートである。一応、空のペットボトルも持っていくことにした。

旅行用荷物から登山用の装備を選別、ザックにパッキングし直す。テントのポールを忘れないよう最終チェックをして、いよいよ出発だ。ちょうど良い感じに陽も出てきた。

6:10 登山開始
6:35 短縮コース分岐

1,300 m までゆるやかな登りが続く。ゆるやかとは言っても、階段 2 段分くらいの段差はある。顔には汗をかいている。夏ならどれほどの汗が流れるだろう。

トムラウシの緩やかな登りは、基本的に全てぬかるみだ。道の中央が結構くぼんでいるのは、水が流れた跡だ。この坂でみんな泥だらけになるらしい。この時期、道は乾燥していて、たまに水分を含んだ場所は、気温のせいで凍りついている。

上に乗るとさくっと言う感触が楽しい。たが、ぐにゅっと言うところは少し残っていた。

7:35 カムイ天井

分岐から 1 時間、カムイ天井に到達した。

9:35 コマドリ沢

そこから更に 1,480 m まで登る。疲労困憊だ。

それなりの展望が得られたので、「もういいんじゃね?」と思ってしまった。

しかし、ここから沢を目指して 100 m 降下しなければならないのだ。たかが 100 m と思うなかれ。ザックを担いだ身には、これがどれほど厳しい行程か。

この頃、膝に痛みを覚え始める。やはり荷物が重すぎた。と言っても、三脚は持ってこなかったし、減らせるとしたら食料と水くらいだが、それは怖い。

コマドリ沢では綺麗な水が流れていた。エキノコックスの危険性があるようなので、水が流れている場所からデリオスで浄水する。

20 分かけてコマドリ沢の冷たい水を 2.5 L まで補給。デリオスの浄水器は時間がかかるが、安全性を考えたらやむを得ない。

動きを止めたので、少し冷えてきたようだ。

水は飲んだ分まで補給できて嬉しいが、その分重くなった。

11:00 1,740 m 地点

コマドリ沢からは笑えるほどの登り。しかも石ころだらけ。ガレというのかな。膝がイタイ。

ガレが容赦なく膝を攻撃する。

画面中央の青い目印のところまで登って、更に一番上まで登らなければならない。

行くも地獄、退くも地獄なら、笑うしかない。

平坦なのではない。急なのだ。

1,700m ほどの地点で昼ごはん。 15 分くらいで出発した。

11:30 前トム平

1,760 m 地点まで登った。コマドリ沢への降下分を入れると、 900 m は登ったことになる。体力的にはかなり厳しくなってきた。

写真の中央にそびえるのが前トムラウシ山。

ここでチョコレート投入。元気になった気がする。

12:30 トムラウシ公園

トムラウシ公園に向かう道で、何回か迷った。登山道にはときどき、黄色いペンキで矢印が書いてあったり、赤いペンキで丸が書いてあったりする。

ところが、何故かそういう道の岩に、黄色いコケが付着していたりするのだ。

これを黄色いペンキと勘違いし、「おいおい、この道行けるのか? 岩の高低差が 2 m あるんだけど」とかぼやきつつ、最後には三方を松に囲まれた袋小路に追い込まれ、すごすご引き返すことになる。

そうこうしながら 12:30 、ようやくトムラウシ公園に到着した。

登山口ではアンテナ立ってなかったので、試しに電源を入れると、アンテナが立った。友人にメールを送っておく。

もうちょっとで頂上です。

13:50 南沼指定キャンプ地

実はまだまだだった。

1,930 m まで登るとキャンプ地だ。ここからは、ザックを捨てて頂上を目指すことにした。

14:30 トムラウシ頂上

身軽になったおかげですいすい登れる。こうしてみると、いかにザックが膝に負担をかけていたかが分かる。と言っていられるたのも半分までだった。残りの半分は痛む膝と息切れとの戦い。

そして 2,140 m 地点。ついに頂に届いた。

「やったぞー!」という達成感もない。どういうこと? 登山にはそれがあるんじゃないのか?

それにしても風が強い。とりあえず撮影しよう。65% の義務感に支えられて撮影。

巨大な岩の上が本当の天辺だ。上に立つと風で飛ばされそうなので、しがみついて撮影した。

流石に寒くなってきたので、膝をかばいつつガレを下り降りる。

登頂はできた。しかし、思った以上に時間がかかった。既に陽は暮れかけていて、日本庭園の撮影は無理だと判断。テントを設営することにした。

強風下でフットプリント (グランドシート) が飛ばされないよう、大きめの岩で押さえる。次に、細引きを使って 4 隅を岩に固定。

テント本体にポールを通した瞬間、風で浮き上がるわ、ポールは折れそうだわ、ヒヤヒヤした。

体が冷え切ってもうダメです。

気温は -8 ℃。体感温度は -15 ℃くらい。適当。

風邪を引きそうだったので、テントに入ってご飯。

こんなことやってるからザックが重くなるんだよなぁ。けど鹿肉は甘くて美味しかったです。帰りに買って帰ろう。

寒くてビールは飲めず、無念。

以上、トムラウシ南沼指定キャンプ地より、筆者がお送りしました。

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