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トムラウシへ行こう Part.4

フェリーが暇だからといって、文章を書いてると酔ってくる。

11/3 トムラウシ前泊

A 寝台フェリーの旅。搭乗手続きも含めたら 18 時間で、早くもうんざり。船酔いは、揺れと視覚情報のずれが原因で起こるという。歩き回っていると上下左右に揺られて酔いそうなので、部屋で横たわっている。

10:30 荷物をまとめてプロムナードへ。苫小牧港はすぐそこに見える。渡船なら 5 分でつきそうな距離だが、着岸まで 30 分もかかるらしい。さすがデカブツ、小回りが利かない。

11:20 頃、苫小牧港に降りた。下道を走ってトムラウシへ向かう。

北海道は道が広くて信号が少ないのがいい。 70 ~ 80 km/h で巡航するのが普通のようだ。他の車を見てて、そのように学習したが、一部異論はあるだろう。
(^-^;

苫小牧から 235 号線を東に走る。北海道の流儀に従い、しかしスピードの出し過ぎに注意して走った。

しばらくすると、後ろから車が追いかけてきた。若干のスピード差があって、向こうの方が速い。それはいいのだが、やけに距離をつめてくる。追い越し禁止というわけでもないので、追い抜きたかったら追い抜けばいいのだが。見通しの良い直線なんだし。

しばらくその状況が続いたが、突然気が変わったのか、ある場所でスピードを上げて追い抜いていった。時速 100 km/h は出していただろう。というわけで、同じ距離を保ってひたすら追尾した。いくら速度を出そうが振り切らせんよw

しばらくすると前のグループに追いついてしまった。結構出していたからな。同じ距離を保ったまま追尾を続ける。私的には完璧にあおっている車間距離だが、向こうにしたらそうではないのかもしれない。だとすれば、自分がやられても問題ないということだ。

イヤと感じるようなら、自分がやられたら嫌なことは他人にやってはいけないと学習するだろう。親切心であるw

しばらくすると、何かに耐えかねたのか、追い越し禁止車線で前を走る 2 台をまとめて追い越して走り去った。危ないマネをする。

ちなみに、北海道を走っていて車間をつめて来たアホはその車だけだった。仙台以外にもこういう低脳はいるんだな。

その後はのんびりと占冠の道の駅「むかっぷ」に立ち寄り、ソフトクリームとおにぎりで昼食。

交通量の少ない 237 号線を通り、右折して 38 号線を通り、途中のかなやま湖を堪能。

フライをしていた釣り人が幾人もいたが、果たして何を釣っていたのだろうか。

南富良野に立ち寄り、鹿肉を探して徘徊する。しかし、生肉を売っている店が見つけられない。事前に調べた店の場所に行くと、どうにも住宅街っぽい。

道の駅「南ふらの」で聞いたところ、生肉を売っているところはないと言われ、あきらめてこのままトムラウシへ向かうことにした。

ちなみに、「南ふらの」で撮った、今回の登山で最もお会いしたくないお方。

「いざという時のためにガソリン満タンにしとけよ」と友人に言われたので、トムラウシの近くにあるガソリンスタンドで給油することにした。ここより近い場所があるかもしれないが、出来るところでやっておく。トムラウシからは 56km ほど離れた新得という場所だ。

ガソリンスタンドのおじさんに、ダメもとで鹿肉ないかと聞いてみると、近くの精肉店で売っていると言う。こういう情報はセルフだと聞きようがないから、たとえガソリン代が 10 円高くたって、情報量としては妥当と思えてしまう。実際はそんなに高くはなかった。 5 ~ 6 円くらいだったか。

精肉店で鹿肉のランプを 100g ほど購入。ひとかたまり 350 円くらい。たった 1 個というのが微妙だが、今買っても悪くするだけなので、帰りに買っていくわと言って店を出た。 ( すいません、時間がなくて寄れませんでした )

トムラウシ温泉への道路は、途中から未舗装の道に変わる。唐突に鹿出現。

このモデルは空気を読んで、しばらくじっとしていてくれた。フラッシュだと目が光るので 1/6 秒のシャッタースピードで、窓枠にカメラを固定して撮影している。

「東大雪荘」に着いたのは 17 時くらいだった。既に日は暮れている。

キャンプ場の手続きはここでするのかと聞くと、既に管理の期間は終わっていますとのこと。水もトイレも使えないと思いますと言われる。

テントを張れるスペースだけあればいいから借りても大丈夫かと聞くと、管理してないのでいいとも悪いとも言えないとのこと。なら借りるわということで、温泉に入った後にキャンプ地へ向かった。

しかし、門が閉まっていて行けないじゃねーか。ご丁寧に鍵までかかっている。だったらそう言えっての。管理地ならゲートの状態くらい分かるだろうが。

しょうがないので、トムラウシ短縮登山口に向かう。まさか夜中にダート走る羽目になるとは……

これは怖いwww

車の前を、何かの影が横切った。狐だった。車を止めてカメラを用意する間も、逃げる気配がない。餌を期待しているのだろうか。こっちの方を見ている。 3 回くらいシャッターを切ったものの、すべてピンボケだった。悔しい。

というか、 K200D のオートは、暗所ではまったく役に立たない。ピントを合わせてくれないのだ。そのため、マニュアルでピントを合わせるしかないのだが、こんな暗くちゃ合わせられねーよw

キツネもフラッシュに目がくらんで行ってしまった。

次に出たのは牡の鹿だ。こちらはすぐに姿を消した。次に姿を現したのは、また鹿だった。

頻繁に動物にお目にかかる。これはたぶんいるだろう……鉈は持っていこうと決意し、恐る恐る車を走らせる。

トムラウシ温泉までの道も結構なダートと思っていたが、そんなのは生ぬるいのである。でかい穴が水平に 2 つ開いてるわ、でかい石がごろごろ転がってるわ、オンロードのバイクだったら 3 回位転ぶな。っていうかむしろ行けない。

MR-S は車高がやや低めで運転に気を使うのだが、どうしてもクリアできない穴トラップが 1 箇所ある。そのポイントでは必ず底を擦ってしまうのだ。帰りにも同じ場所でやってしまった。ここで故障したらシャレにならない。

路面の整備くらいして欲しいものだ。その程度の収益は上がっているだろう?

ちなみに、バッテリーが上がったり、車が故障した日には予定通りフェリーで帰れないとあって、トムラウシ山行はとても緊張した。

30 分以上かけて短縮登山口に到着。予想通り、人の気配がないので怖いったらない。動物的な意味でも、足がなさそうな何か的な意味でも。

登山口の一番近いところへ車を止めて、その隣にテントを張る。シーズン時にはとても真似できない贅沢な場所取りだが、気温もあいまって寒々しい気分になる。トイレも閉鎖されているし、水も補給できないとあっては、早めに食べて寝るしかない。

深夜、星を見た。上空には見慣れない風景が広がっていた。まさに満天の、というやつだ。

他の部分に比べると、右下と左下で星が少ないのは、そこに木があるためだ。木の葉の隙間から漏れた星の光だけが光っている。

画面中央にはオリオン座が写っている。その一角、左上の赤い星ベテルギウスはまだ健在のようで何より。いつか爆発するシーンを見せて欲しい。

こうして前泊は何とか終了した。

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