雪山で迷わないように ハンディ GPS を購入した。個人輸入で \17,000 くらいだった。
安さに釣られて買った eTrex20 英語版は、単位が ft になっていたり mile になっていたりして、 SI 単位系に慣れている私には使いづらかった。
ある設定を変更しようにも、どの項目を選べばどのように変わるのか、いささか迷う場面があって、メニューの日本語化は必須だと感じた。
また、 eTrex20 には簡易的な地図しか入っていない。具体的には 50MB の世界地図だ。これでは、せいぜいが地球儀程度にしか使えないのである。
しかし、少ない小遣いをやりくりして eTrex を購入したお父さん、お母さん、お爺ちゃん、お婆ちゃん、ちびっ子達。嘆くことはない。世の中には OpenStreetMap という無料地図データがあるのだ、な、なんだってー!
それだけではない。より詳細な地図だって自作できてしまう。国土地理院の基盤地図情報ダウンロードサービスで「道路縁」や「標高点(数値標高モデルを除く)」等をダウンロード・加工して使えばいい。日本だけで 500MB とか 1GB とかの詳細な地図になる。
今回は eTrex20 のメニュー日本語化と簡単な設定、国土地理院の地図入手、加工方法を備忘録とした。
どこぞの WEB のように、他人のノウハウを編纂しただけの人間が「●●が使えない人は諦めてください」のような差し出口は間違っても叩かず、淡々と手法を掲載するw
もちろん、このページだって情報をまとめただけで、オリジナリティなどないわけだが。このページを作った目的は、購入前の PC に不慣れな人が、どのような手順を踏めば eTrex20 が日本語化できるのか、かつ、手っ取り早く無料地図を使えるのか、ということを具体的に示すことで、やれそうかそうでないかの判断材料になればいいなと思い掲載した。
一応、設定してうまくいったものを載せているつもりではいるが、上手くいかなくても怒らないこと。
Garmin eTrex20 利用開始手順
- Garmin eTrex20 メニュー日本語化 ← いまここ
- Garmin eTrex20 フリー地図
- 等高線地図
バックアップ & ファームウェア
1. バックアップ
デスクトップに「Garmin eTrex20」フォルダを作成。 eTrex20 を USB 接続して、全てのファイルを「デスクトップ\Garmin eTrex20\firmware_org」フォルダにコピーする。
2. ファームウェアのバージョンアップ
eTrex20 のファームウェアを最新にするために WebUpdater をダウンロード。
インストール & 実行して、ファームウェアを最新にする。 2012.12.03 時点で 2.8 だった。
3. さらにバックアップ
eTrex20 を USB 接続して、全てのファイルを「デスクトップ\Garmin eTrex20\firmware2.8」フォルダにコピーする。
メニュー日本語化手順
1. 各種ファイルのダウンロード
Garmin eTrex20 で使う日本語フォントの VL ゴシックフォントをダウンロード。 VLGothic-20121109.zip を解凍して出てきた VL-PGothic-Regular.ttf を利用。
***.ttf フォントファイルを Garmin eTrex20 で扱えるように xor 暗号化するソフト Xor 0.2 (Mr. Luigi Auriemma) ( ルイジさんの Web にあります) をダウンロード。
いいよねっと さんのところから eTrex20J/eTrex30J をクリック。「eTrex20J、eTrex30J ソフトウェアバージョン 2.10」をダウンロードしておく。著作権とかあるので、解凍した Japanese.gtt を参考にさせてもらう。間違ってもそのまま使うとは言わないw
2. 日本語フォント 006-D0952-06.bin の準備
デスクトップに作業用フォルダ tmp を作成し、以下のファイルを保存する。
- VLGothic-20121109.zip を解凍した VL-PGothic-Regular.ttf
- xor.zip から解凍した xor.exe
- etrex20_30J_210.zip から解凍した Japanese.gtt
デスクトップの tmp フォルダを開き、パスをコピーしておく。
ex. Windows7 でのパス C:\Users\ユーザ名\Desktop\tmp
[スタート] – [ファイル名を指定して実行] – [cmd] でコマンドプロンプトを起動。
cd ←この部分に右クリックして、上記パスを貼り付ける
Enter を押すと tmp フォルダ内に移動する。そこで作業する。
xor.exe VL-PGothic-Regular.ttf 006-D0952-06.bin 0x76
これで Garmin eTrex20 で扱える日本語フォントファイル 006-D0952-06.bin が得られる。
3. 日本語メニュー Japanese.gtt の準備
文字コード UTF-8 が扱えるテキストエディタで Japanese.gtt を開く。できればある程度の機能を持っている TeraPad や秀丸とかがいいかも。
- <?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
- <gtt xmlns="http://www.garmin.com/xmlschemas/GarminTextTranslation/v1" xmlns:xsi="http://www.w3.org/2001/XMLSchema-instance" xsi:schemaLocation="http://www.garmin.com/xmlschemas/GarminTextTranslation/v1 http://www.garmin.com/xmlschemas/GarminTextTranslationv1.xsd" >
- <hdr>
- <lang>Japanese</lang>
- <desc>日本語</desc>
- <type>Primary</type>
- <sort>0</sort>
- <cpage>932</cpage>
- <pnum>006-D3743-02</pnum>
- <ver>2.10</ver>
- <upperkbrd>ABCDEFGHIJKLMNOPQRSTUVWXYZ</upperkbrd>
- <lowerkbrd>abcdefghijklmnopqrstuvwxyz</lowerkbrd>
- </hdr>
このままだと動作しないので、以下のように修正する。
- <?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
- <gtt xmlns="http://www.garmin.com/xmlschemas/GarminTextTranslation/v1" xmlns:xsi="http://www.w3.org/2001/XMLSchema-instance" xsi:schemaLocation="http://www.garmin.com/xmlschemas/GarminTextTranslation/v1 http://www.garmin.com/xmlschemas/GarminTextTranslationv1.xsd" >
- <hdr>
- <lang>Japanese</lang>
- <desc>Japanese</desc> ※ この部分
- <type>Primary</type>
- <sort>0</sort>
- <cpage>932</cpage>
- <pnum>006-D3743-99</pnum> ※ この部分
- <ver>2.10</ver> ※ この部分はちょっと注意
- <upperkbrd>ABCDEFGHIJKLMNOPQRSTUVWXYZ</upperkbrd>
- <lowerkbrd>abcdefghijklmnopqrstuvwxyz</lowerkbrd>
- </hdr>
※ このファイルをそのまま使うと著作権に触れそうな気がするので、このファイルを参考に、自分なりの Japanese.gtt を作るんだ!
上記 pnum は、 Garmin eTrex20 のドライブに入っている Garmin\Text の中の各種 gtt ファイルを参考にした。
例えば次のファイル名を開くと、
ファイル名 | pnum |
---|---|
Arabic.gtt | 006-D3565-23 |
Bulgarian.gtt | 006-D3565-25 |
Croatian.gtt | 006-D3565-15 |
pnum の値は 006-D3565- の部分まで一致している。ということは、使われていない番号を割り振ればいいと思い、 99 にしてみた。 OK だった。ちなみに、 D3565 の部分が違っていても OK だった。何だこれ?
私は半角カナに不快感を覚える人間なので、秀丸のマクロを使い、半角カナのすべてを全角にした。その後、 Japanese.gtt をざっくりと眺め、適宜修正を行った。とくに、翻訳文の改行位置に気を使う。 Japanese.gtt を見ていると、なんで小刻みに改行してんの? と思う部分がある。これは、 eTrex20 の小さな画面用に合わせて改行位置を決めているようだ。半角を全角にした影響が出るはずなので、その分を見越して改行位置をずらしたりした。
また、その際にバージョンを 1.00 とかで登録したら認識しなかった。ので、 3.00 にしたら OK だった。この辺は詳細に検証してないので定かではないけど、 eTrex20 が Japanese.gtt を認識しないようだったら、ここを変えてみてもいいかも。 DNS ゾーン情報のシリアルと同じで、カウントアップしたバージョンを入力しないとダメな仕様なのかと想像してみたり。
4. Garmin eTrex20 に転送
eTrex20 を USB で接続する。
microSD を挿していると 2 ドライブとして認識する。
Garmin 本体のドライブを仮に y: 、 microSD のドライブを z: とする。
y:\Garmin\ExtData に 006-D0952-06.bin を上書きコピー。 y:\Garmin\Text に Japanese.gtt をコピー。
ちなみに、 microSD のドライブに Garmin ディレクトリ (z:\Garmin\) を作っておくこと。この中に地図データをコピーするので。
5. Garmin eTrex20 の起動
USB を抜いて Garmin を起動 (右下の light ボタンを押す)。
[Setup] – [System] – [Language] – [Japanese] で日本語化メニュー完了。
以上で日本語化メニュー完了。
次は地図データか。
はじめましてこの度eTrex20を購入しメニュー日本語化を実施しておりますが駄目でした。
メニーではないですが、別画面のスピードとか時間の部分は日本語化できました。
ご多忙の中恐れ入りますがアドバイスを頂けませんでしょうか?
こんにちは。
切り分けのために、以下の情報を教えてもらえると、力になれるかもしれません。
【Garmin に転送したファイル】
ファームウェアUpdate後のバージョン : 2.8?
フォント : VL-PGothic-Regular.ttf or それ以外
フォントのファイル名 : 006-D0952-06.bin or それ以外
【Japanese.gtt の項目】
lang : Japanese or それ以外
desc : Japanese or それ以外
type : Primary or それ以外
cpage : 932 or それ以外
pnum :
ver :
【Garmin の設定】
[Setup] – [System] – [Language] – [Japanese] になっているか?
すごく役に立ちました。ありがと。
お役に立ててよかったです。
etrex30xの日本語化でここにたどり着きました。全て手順通りに進み、言語選択の欄にも「Japanese」の表示。それを選択してめでたく日本語化・・・と思いきや、先に選択していたEnglishから変わらず。他の言語を選択すると表示が変わります。ファームは2.3→2.5にアップデイトしてあります。
選択肢に出てきてるのであと一歩かと思うのですが・・・。
もし可能ならばアドバイス頂けると幸いです。
こんにちは。
私も似たような感じになったことがあったのを思い出しました。
Japanese.gtt の以下の部分を変更してみるといいかもしれません。
pnum : 006-D3743-99
末尾は 2桁固定かもしれないので、 100 以上で NG なら 77 とか 78 とか。
ver: 2.10
3.00 にしてみたり、 5.00 とか もっと増やしてみたりするのも切り分けにはいいと思います。
当方日本語化には成功しております。しかし、細かく見づらくなってしまったので、フォント変更するには?・・・で、こちらに辿り着きました。
2. 日本語フォント 006-D0952-06.bin の準備
から、つっかえております。
当方win10のせいでしょうか、コマンドプロンプトにcdは無く、
C:\Users\ユーザ名>
となってます。
なので、この後にパスのコピーを
“C:\Users\ユーザ名\Desktop\tmp”
C:\Users\ユーザ名\Desktop\tmp
\Desktop\tmp
と、3種類入れてみたのですが、コマンドプロンプトがうまく動きません。
お暇なら、アドバイスを宜しくお願いします。