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自作ポータブルソーラーシステム Part.1

本震 ( 何を以って本震とするのかは不明だが ) 直後の停電時。

つながらないくせに携帯電話のバッテリーはどんどん減るわ、ヘッドランプが深夜に電池切れを起こすわ、ラジオすらない部屋では寝るくらいしかすることがない。

ふと思った。ソーラーチャージャーがあれば、充電できるのに。

正直、パワーフィルムの製品があれば単3、もしくは変換アダプタをかませた単4が充電できてスマートなのだ。しかし、考えることは皆一緒なのか、震災後は売り切れで入荷の目処も立っていない。

国内では品薄につけこんだ馬鹿が 3 倍単価で売っているし、 amazon.com だと日本への発送不可になっているし、どうしたものかと思っていた。

そんなときの話。

自作ポータブルソーラーシステム – 構想 ~ パーツ注文

ふと、こんなバケツを見つけてしまった。

商品説明はこちら

「ただの蓋つきバケツじゃないか、だから何だ」と疑問に思う方もいるだろう。私が注目したのは、ある程度の防水性 (水に沈めたらどうなるかは分からないが) と、その内寸である。

このサイズは、 55B24L バッテリーを収容するのにちょうどいい大きさなのだ! なんだってー!!

商品名 奥行 高さ
RV-15B 内寸 26.5cm 21.5cm 24cm
12V バッテリー 55B24L 24cm 13cm 20cm

バケツ内で奥行が 8cm 程空いてしまうのだが、その隙間にインバーターやらアース用金属などを詰めれば、ポータブルバッテリーシステムの出来上がりである。

この 12V バッテリーから電源が取れれば、停電でも電池を充電することなど容易いこと。携帯電話だって充電できるし、 EeePC を使うことだってできるはずだ。ちょっと計算してみよう。

55B24L バッテリーについて
性能基準値 詳細
リザーブキャパシティ 27℃で 25A の大電流を 55 分間以上流せる。
5時間率容量 36Ah。25℃で 7.2A を 5 時間以上流せる。

とりあえず 5 時間率容量で考えてみる。

EeePC 1000H の AC アダプタは 12V / 3A の電源出力。

EeePC 1002HA で 12W 程度 (バッテリーに充電しない場合) との記事があった。

バッテリーに充電しない消費電力が 12W 程度らしいので、その時のアンペア数は、以下の式から 1A 程度であると分かる。

W = V * A

12(W) = 12(V) * x(A)

x = 1(A)

ということはだ、( 考え違いをしていなければ ) 36Ah の容量のバッテリーで EeePC が 36 時間使える可能性がある。すげーな、ドライブ行くときもバッテリー気にしないで、停車中もつけっぱなしにできるわ (ゼンリンがナビ代わりなのだ) 。

いや、まあ、本来の目的は、非常時に単 3 /単 4 電池と携帯が充電できればいいのだが。

ついでにソーラーパネルの発電量 (充電量) も計算してみる。

6W ソーラーパネルについて

購入対象のソーラーパネルが 6W 発電となっているが、詳しいことが書いていないので推測するしかない。

5W のソーラーパネル (実測10W) の商品で、 21.9V / 0.48A を発電したと書いてあったから、その程度の能力はあると仮定して考えよう。

21.9V のときの電流を 12V で計算するとしたら、

21.9V / 12V = 1.825 倍
0.48A * 1.825 = 0.876 A

だいたい 12V バッテリーに流し込める電流は 0.8A 程度になるだろうか?
( 充電時間 = EeePC 使用時間 * 1.25 という考え方もある )

36Ah をフル充電させるには、 45 時間 ( 0.8A * 45h = 36Ah ) ほどかかるかな。
1 日 8 時間充電できるとしても 6 日間か……
曇りの日はさらに時間がかかるだろう。

まあ、ベランダに設置しておけば、いつでも使える非常用電源があるのはありがたい。

12V 電動リール ( タラ釣りとか ) にも応用できるし。電動リール持ってないけど。

過充電防止回路 – ソーラーチャージコントローラー

ソーラーパネルを注文したはいいものの、バッテリーの過充電を防止する回路が組み込まれていないようだ。バッテリーやらバケツやらの注文は確定しているので、もはや後戻りはできないw

というわけで、安価なチャージコントローラー SHS-6 も買うことになってしまった。やばい、当初 1 万くらいで作れるはずだったが、既に倍になっている……

ちなみにチャージコントローラーがないと、バッテリーが過充電になって 18V とか 20V になってしまい、電源が使用不可になってしまう。 20V って、もうちょっとで 24V になっちゃうじゃないかw

その場合は、自然に電圧が下がるまで放置しておくとか、無理やりランプとか配線して光らせて、下げるしかないんじゃないかと。無論、その状態のバッテリーにはかなり負荷がかかったはずで、寿命は減っている。というか、使えるのか?

ちなみに、配線は次のような感じになる。

ソーラーシステムの材料

※ 送料込みの値段

商品 値段
RV-15B バケツ \1,080
ATLAS 55B24L 再生バッテリー \4,600
アモルファスソーラーパネル太陽電池 6W \6,600
チャージコントローラー SHS-6 \6,800
バッテリー直結シガーソケット \300 くらいのはず※1
シガーソケット用 DC/AC インバーター \0 ※2
シガーソケット用 EeePC 電源 \0 ※3
合計 \19,080

※1 バイク用の防水シガーソケットを使うと Best だが、 \2,000 くらいするのでそのうち考えよう。とかいいつつこのままの可能性大。

※2 車内用の電源確保で購入したが、一度も使っていないない。

※3 ※1 のシガーソケットに差し込めば、簡単に電源が確保できる。

ちなみに、 20Ah のポータブルバッテリーシステム(ソーラーパネルつき)が 20万とかで売っているのを見て、だったら自作したほうがマシなんじゃね、というか、私にとって自作以外の選択肢はあり得ない。

今回、持ち運びを考えてソーラーパネルは小さいもの ( 38.5cm × 42.5cm ) を選んだが、 38.5cm × 128cm の 25W パネル (実測 45W) とかを選べば、 12V 計算で 3.75A だから、 36Ah バッテリーは 11 時間ほどでフル充電できる計算になる。
さらに、パネルを複数つなげば、その分発電量も増えていくわけだ。なんてすばらしい。

その際はチャージコントローラーの機能不足により、充電アンペア数、使用アンペア数に合わせて買い換えたりする必要があるかもしれないが…… ( 大電流に対応するほど高い )

ソーラーシステム作成

スイッチやら配線やらを入手するため、電気パーツ屋のある五橋に向かったが、いつの間にかつぶれていたし……

あるもので何とかしてみよう。

RV バケツを動かしたときでもバッテリーが転倒しないように、 RV バケツ内寸ぎりぎりでバッテリーを挟み込む金属パーツを組む。

高さは 4cm 程しか隙間ができない。どう暴れても転倒はしないので、縦の金属パーツを組む必要はない。 RV バケツ自体が転がったら、バッテリー液が漏れるけど、そこまで気にするようになったら、シールドバッテリーを買おう。

バケツはかなり頑丈なので、地震でも中のバッテリー、チャージコントローラーが壊れることはない。だが、ソーラーパネルはむき出しでベランダに設置することになるので、地震で割れないことを祈る。

Part2 の「自作ポータブルソーラーシステム – 作成」は次回、パーツが揃えば週末にでもやろうかと。

※ 実際に作ってみて、本当に動くかどうかが分かるだろう。

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