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LPIC レベル 2 の怪

LPIC Level.2

いよいよ LPIC 202 試験が明日となった金曜日、前回の 201 試験でかろうじて合格したものの、散々な成績を取ったことでやる気激減、しかし不況の波が身内に押しかけてしまい、資格手当てを当てにせざるを得ない状況の中で、否応なしにストレスはたまっている。

その重圧は、小遣い銭欲しさに勉強していたときの比ではない……いや、ちょっと大げさ。まあ 1.2 倍くらい。

とにかく、そのプレッシャーでお腹いっぱい、食傷気味だったので、「万全の状態で試験に挑む」という建前で自分を誘惑し、 22 時前に寝た。世の中、逃げるという選択肢だってあるのだ。

202 試験当日

10 時間ほど眠り、自然に目が覚めた。気分はそれなりに良くなっていたが、天候の機嫌が悪かった。
1日を通して 60mm、 10 分間の降雨量が最大 2.5mm という仙台市では今年最大級の強い雨の中、電車に乗って試験会場へ向かった。

私にしては珍しく、時間に余裕をもって 1 時間前に出た。時間が余ることは分かりきっていたのだが、家にいてプレッシャーに襲われるくらいなら、早く会場について余裕ぶっていたほうがいいだろうと考えたのである。 88% 個人的な意見だが、早くついている人はデキソウな人に見える。自らそれを実現することで自己暗示をかけるわけだ。

しかし、ただぼーっと待っているのは性に合わないので、 LPIC の内容をまとめたテキストを、お馴染み Eee PC 1000H に放り込んで、試験会場に持って行った。この判断は的確だった。電車の待ち時間も、ゆとりを持って待っていられた。また、試験会場で 30 分も勉強していられたのである。

今回は、試験範囲が思っていたのと違っていたなどという間抜けな事態を避けるため、 LPIC で公開されている試験範囲をダウンロードし、教科書と一緒に常に試験範囲を確認しつつ勉強してきた。これならば、 7 割程度は確信を持って答えられるに違いない。

敵兵力我が軍より劣る

そう報告を受けた指揮官の気分だった。

努力は報われれるんだよとか余裕こいていたら、試験始まって 1 問目で固まった。

なんと、 1 問目から回答に自信がない。しかし、これはたまたま分からない範囲が前半に出題されたのに違いない。後半から予定調和的な問題が出題されるんだろうと思っていたらとんでもない。分からない、もしくは自信がない問題にチェックをつけていくと 40 問近くにもなった。 60 問出題される問題のうち、 40 問が微妙ってどういうことだ?

さらに頭を使って、多分これで合っているだろうと思われる問題からチェックを外すと、 25 問になった。ちなみに、残りの 35 問が仮に全問正解だとしても、正解率は 58% になり、合格には届かない。
「25 問中、 4 問くらいまぐれ当たりすればいいんでしょ? 余裕じゃない」と思うだろうか?
実はそうではない、 40 問の内、 1 割程度は外すであろうことを考えたら、 8 問程度はまぐれ当たりをしてくれないと受からないのである。

25 問中 8 問といったら、 32 % しかない。私の合格する確率はたかだか「ジャンケンで勝つ」程度のものでしかないのである。「あいこ」と「負け」は、すなわち「負け」なのである。

試験の問題が、勉強してきた LPIC 教科書レベル 2 第 2 版、いわゆるあずき本の出題範囲を超えている。確かに、出題範囲が変わって増えたり減ったりした分はある。自分自身で出題範囲を編集しながら勉強したので、取りこぼしたところも数% くらいはある。でも本質はそうじゃない。

たとえば出題範囲で、今回新たに増やされた Courier-IMAP や dovecot が出るということは分かっていた。しかしその出題のされ方が想定外だった。設定ファイルをある程度暗記していないと答えられないような問題なのである。

201 ではコマンドのオプションを答えさせる問題があったので、コマンド・オプションを十分に覚えて行ったら、 202 は設定ファイルを暗記していることが最低限の条件ときた。理解ではなく、暗記である。

えー…

そして何故かネットワークの問題があるじゃないか。それって 201 に移動したはずだよね?
出題されたのは netstat のたった 1 問だったが、受験のたびに問題は変わるはずなので、全部で 3 ~ 4 問くらいは潜んでいるような気がする。

そんなこんなで、なんというか、 LPIC って応用力を求められるんじゃないかと勝手に思っていたのが、完全に暗記中心ということが分かって疲れてしまった。

本来、オプションなどというものは、 man で説明を見ればすむだけの話なのだが。やはり私は資格を取るのに向いた性格ではない。暗記って、一番苦手。

話が違うではないか。あれは囮だ。

自軍より少ない敵と戦うつもりでいたのが、単なる囮と分かり、さらに本隊と挟まれて愕然とする指揮官の気分を味わった。

もういいや適当に逃げろってカンジ。

いやいや、投げやりになってはいけない。適当にやるといい的になるだけなので、ここは整然と、最後まであきらめず、退却することに。もう 1 周、問題のチェックをして完了ボタンを押した。

閣下、何とか逃げおおせました

かろうじて全滅は免れた。とうぜんギリギリ

経費
品目 料金
LPIC レベル 1 教科書 \3,990
LPIC レベル 2 教科書 \3,990
LPIC 101 試験 未受験
LPIC 102 試験 未受験
LPIC 201 試験 \15,750
LPIC 202 試験 \15,750
小計 \39,480

※ まあ、不要になった教科書は次の人に回すことが決まっているので、教科書代は \3,000 くらいで済む。だから、実際にかかったのは \35,000 くらいか。あんま変わらないか。

そしていずれレベル 1 も受けなければならない。また \31,500 の出費…

LPIC 202 対策の一環

  • LPIC の出題範囲を念頭に置く
  • 各種設定ファイルの項目について暗記
  • コマンドを打って慣れておく。オプションは出なかった。
  • SSH のポート転送の仕組みと設定方法
  • 何故か「netstat -r」 (つまり route コマンド) の出力結果で、 Gateway が「-」になっている場合の意味を問う問題が出た。
  • ブート時のメッセージについて、ある 1 部分を出題して、「カーネルへの引数を渡すとき」「ハードウェアのイニシャライズ時」「デーモン起動時」とか選択させる問題
  • Courier-IMAP の設定ファイル
  • /etc/mail/access の書式について。クラス C のネットワークから RELAY 許可させるための書き方。
  • postfix の Global Configuration File のパス
  • httpd.conf の MaxClient とか MinSpareServers とか MaxSpareServers とかの意味。混雑時のチューニング。

他にも思うことはあったけど忘れた。
とりあえず、問題集を買って慣れておくしかないかも。
SSH のポート転送については予想外だった。ひねりすぎじゃないか。
LPIC はもうちょっと一般的な問題、実業務でよく使うコマンドとかトラブルを回避する設定とかにした方がいいんじゃないだろうかと思ってみたり、でも無駄だろうとか思ってみたり。

Updated: 2012/6/5 火曜日 — 15:47:50

3 Comments

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  1. LPIC202合格すごいですね!!
    優位性切れのためどうしても5月31日に受験しなければならないのですが、ブログの残している以外で出題された問題について覚えていれば情報を頂きたいなと思っていますm(_ _)m

  2. ありがとうございます。
    受かったのがぎりぎりだったため、やったなあという感慨はありませんでした。

    終わってからすぐメモったのですが、なにぶん忘れやすい性質のため、今見ると自分でも何を書いているんだかさっぱりわかりません。

    ↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓

    ■vs-ftp で jail したときにライブラリが足りないというエラーの原因は?
    • ライブラリをjail内にコピー?
    • ライブラリへのjail内っからシンボリックリンク?
    • chroot コマンドと –static-lib?
    ■Courier-IMAPでローカルインターフェースのみ許可したい場合の書式は?
    • なんとか=local だっけ?
    ■/etc/access の書式で正しいのは
    • 10.0.0.0/24 RELAY
    • 10.0.0 RELAY
    ■ssh でポート転送を許可するための設定行は?
    ■postfixのグローバル設定ファイルは? – What is the path to the postfix global configuration file?
    • /etc/postfix/main.cf
    • /etc/postfix/master.cf
    ■squid のホストに固定IPを設定する設定
    ■smb.conf で、 lpic ドメインに属している all グループの書き込みを許可する設定

    許可group @lpic+all
    fource group @lpic+all
    @lpic+all という書式が正しいかどうかを確認しておく必要あり
    create mask 770 の意味も把握しておく。

    ■次の起動時のメッセージは、どのプロセスの時点で表示されるか?(問題2問)

    「scsi-disk:hdc なんとか」

    ずらずらーっと
    hdparam 系のメッセージ

    • ブートローダ起動&カーネルに渡す時
    • ハードウェア初期化時
    • 選択肢がもう一問
    • デーモン初期化時
    ■straceとは?
    • プログラムのリバースエンジニアリングをしてソースコードを表示させる
    • プログラム本体を表示させるデバッガの一種とかなんとか
    ■こんなのを表示させるプログラムはどれか

    time(^dsljflksd) {} = 1
    time(^dsljflksd) {} = 1200
    time(^dsljflksd) {} = 108
    time(^dsljflksd) {} = 17

    • nm って何だ?
    • strace
    • あとの選択肢はあり得ない
    ■ssh ポート転送について

    ssh -XX 80:example.com :80-kdjljefie
    したときに正しいのはどれ?

    • http://example.com をしたときに暗号化される
    • いや、されない
    • 非暗号化対応の TELNET とかそういうサービスだけが対象になる

    いやあ、改めて読み直すしてみると、わけが分かりませんね。
    (^-^;

    がんばってください~

  3. わざわざこんなに細かくありがとうございます!!
    この内容を見るかぎり・・・・・かなり不安になりました(汗笑

    時間もあまりないですが、がんばらせて頂きますww

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