雨男の正体
キャンプ行きたい病が発症したので、近場のキャンプ場に行って来た。
コンセプトは釣りとほどほどの軽装備、それなりの快適さ。
K-01 に smc PENTAX-DA 15mmF4ED AL Limited にて撮影。
嘉太神(かだいじん)ダム
2013.04.27 (土) 15:00。
発症が急だったため、準備もそこそこに遅めの時間に出発した。
車通りの多い 4 号線を避けて 457 号線を北上するつもりが、分岐点を逃してそのまま 4 号線を北上する羽目になった。しょうがないので周りの車に合わせてまったり走る。
途中、大和町のヤマザワでサラダと惣菜、ビールを買い込み、嘉太神(かだいじん)ダム目指して 147 号線を西へ向かった。
国見峠を過ぎた辺りで細い道を南下。地面の陥没、木の枝が散乱し、手入れされていない道を戦々恐々と進む。
車数台が止められる場所で行き止まった。ダムの様子は分からない。カメラ片手に偵察することにした。
嘉太神(かだいじん)ダム
人っ子一人いないのは想定済みだった。地面はややぬかるんでいる。ここにテントを設営するのは厳しいかもしれない。
一通りぐるっと回ってみた。
草ポイント
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長い草地で水はけが良さそうだ。テントを張るとしたらここだろう。つくしが生えていて心和む。
赤い橋
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対岸にあった橋?
行き止まりの階段が水の中に消えていた。
HDR 合成
画が殺風景なので HDR を使ってみたが華がない。カラーフィルターとか使わないとダメなのだろうか。
いや、もともと曇り空だから、どうやってもカラフルに撮りようがないんだ。そうだ、きっとそうだ。
湖の様子
直接は見えなかったが、水面がボイルっぽく沸き立ったり、岸辺に波紋が出現して何らかの魚が存在することをうかがわせる。
しかし既に 18 時になっている。ここまで重い荷物を運んで来たとしても、テントを設営し、夕食の準備をした後に釣りをする気になるだろうか。
36 時間後に仕事ということもあり、今回は偵察に止め、無理はしないことにした。
いつか釣りに来よう。なお、ここへは軽量テントとライトタックルで来るべきだ。重い装備をピストン輸送なんかしたくない。
というわけで、キャンプの候補地であった達居(たっこ)森と湖畔自然公園キャンプ場に引き返した。
達居森と湖畔自然公園キャンプ場
それほど距離が離れていないこともあり、 20 分程度で着いた。
夏に 1 度来たことがあるキャンプ場はそれなりに賑わっていた。駐車スペースから設営場所までほとんど隣というところも好ポイントだ。しかも、トイレと水場が整っていて無料というのがありがたい。だからこそ、ゴミはキッチリ持ち帰りたい。それが最低限の義理というものだ。
暮れる達居森
荷物を置いて幕営開始。テントとタープがあるなら、まずはタープ。これは鉄則だ。
荷物の上にタープを張るカンジにする。
陽はだいぶ長くなってきたとはいえ、そろそろ夜になる時間だ。ヘッドランプをつけて設営していると、ぽつぽつと雨が降ってきた。
タープ設営完了
10 分程度で設営したが、真っ暗闇だ。
ドマドームも設営完了
テントは右側に出入り口がある。風景を楽しみたかったとはいえ、ずいぶんと右寄りに設営してしまった。
タープの頂点の光源は BLACK DIAMOND のオービットだ。 45 ルーメンということだが、PRIMUS のランタン IP-2245A (100W相当の明るさ) よりも明るかった。原因は気温低下による出力不足で、こういうときは LED ランプがありがたい。もっとも、電池も寒さで出力低下が起きるのだが。
前々から考えていたことだが、今後、ランプ類は LED で統一して、ガスはバーナーでだけ使うようにしたい。火の使用目的を調理のみに絞ることで火事の心配を減らし、ガス残量も管理しやすくなる。自分なりのリスクマネージメントだ。
環境を整えたところでおもむろに夕食。
質素な食事
山道具としては重いが頑丈で高出力な ZIPPO ZI-999 WPS でソーセージをボイルしている。
たけのこご飯とサラダとソーセージとビール。あとは小分けにしたクリームチーズ。質素な食事だが、私はこれでお腹いっぱいになる。食べ放題には向かない男だ。
山の向こうに町がある
食事を終え、一人の時間を楽しむ時だ。
一人で暗闇の中仰向けに寝転んでいると、普段はしないような思考をして、思わぬ発見をすることがある。
キャンプの醍醐味だ。
というわけで厳寒地用の mont-bell U.L.スーパーストレッチダウンハガー #0 にくるまり、瞑想をしようとした。
できなかった。
うるっせーよ。
今日はもう終わったのに、いつまで騒いでるつもりだこんちくしょう。
しかも強くなった雨がタープに当たり、パラパラ言ってうるさいし、とてもではないが瞑想という雰囲気ではない。
こんなこともあろうかと。
2011 年の暮れに乗ったフェリーに学び、キャンプに行くときは耳栓を持ち歩くことにしているのだ。
おもむろにポチっとな。
静寂が訪れた。ほぼ無音の世界だ。これで心起きなく瞑想できる。
雪の達居森
2013.04.28 (日) 5:00。
気づけば朝だった。あれ、瞑想は?
なんてこった。ビール入ると一発だな。
しかも雪が降ってるじゃねーか。
おいおい、雪とは聞いていたが、いくらなんでも積もるとは思わなかった。
外に出てみれば、タープが雪で崩れていた。かろうじてテントがタープの中ほどを支えていたために崩壊を免れたカンジだ。
雪が落ちやすいよう、ポールの長さを変えて、角度をつけるべきだったな。もしかして隣は、これを見越してトンガリテントなんだろうか。
トンガリ集落
タープから雪を払い、ロープを張りなおす。
降っているのは雨混じりのミゾレだ。それもそのはず。冬山の肌を切るような冷たさは感じない。温度計を持ってきていないから勘でしかないが、 5 ~ 10 ℃くらいだ。風がないのも要因だろう。
思いがけぬ冬キャンもどき
顔を洗いに炊事場に向かうと、生ごみが捨てっぱなしになってるじゃないの。ちゃんと片付けるんだろうなコレ。
トイレから電源確保してる集団もいるし、あまりヒドイことしてると閉鎖されちゃうだろ。
クッカーでご飯を炊き、残りのソーセージをボイル。 Snowpeak ワッパーカップにスープの粉を入れ、お湯を入れたら、パカンと音がしてスープの粉が弾け散った。お湯を注いだ瞬間に熱膨張したらしい。
薄いシェラカップを使うときは、お湯を入れてからスープの粉を入れるということを学んだ。
朝食後、タープの下でまったりとテントを片付け、撤収した。
レインマンはオレかもしれないという疑惑が頭をよぎったが、深く考えないことにする。
雪桜
帰りすがりに雪桜も見れたし、総じて問題なし。ないはずだ。