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K-01 星野写真 (恒星追尾)

ポータブル赤道儀試写

念願のポータブル赤道儀を購入した 2013 年 2 月。仙台では金曜曇りの日が続き (続いたような気がする) 、早く星が撮りたくて晴れ間を待ち望んでいた。そしてついにその時がやってきたのだ。

午前二時 あてどなく K-01 を担いでった
ベルトに結んだ Higlasi-1B 雨は降らないらしい
とりあえず東へ ひたすら闇を求めたよ
はじめようか恒星追尾 極軸は分からない

2013.03.16 東へ

午前二時、 PENTAX K-01 に何本かのレンズ、ポータブル赤道儀 Higlasi-1B に SLIK の三脚を携え、車に乗り込んだ。ちなみにこの三脚、 3.6kg もある。低山とはいえ、よくこれを担いで筑波山に登ったよ (金環日食)。もう御免だ。

今回は Higlasi-1B のテスト撮影である。本格撮りの前にちょっとでも慣れておきたいと思っていたのだ。そのため、特にどこで撮影しようという計画はない。とりあえず辺境方面に向かえば光害も少なかろうということで、仙台から 45 号線を東に向かった。

産業道路沿いを北に向かい、何とはなしに七ヶ浜の看板を目にして右折した。適当に人気のない道を選びつつ北東方向に進んだものの、撮影に適したポイントはなかなか見つからない。そしてついに海に突き当たったので、ここらで妥協することにした。

海から光が定期的に点灯し、たまに車も通りかかる。撮影ポイントとしては良い環境とは言えない。まあテストだからいいか。

2:30、撮影準備を開始。これがまた時間がかかるのだ。

この時間、カシオペア座は地平線に沈んで始業前だから、勤勉なおおぐま座 (北斗七星) から北極星を割り出す。方位磁石で真北にある目立った星だから、意外とすぐに分かった。 1 年前の天体撮影のときは、どれがどれやらさっぱり分からなかったから、それからしたら格段の進歩だ。

1. ピント合わせ

Sigma 50mm F1.4 EX DG HSM をつけた K-01 で F2.8 / 4 秒 / ISO3200 でマニュアル撮影。極軸合わせの試写だから適当。そしてリモコンを忘れたから、手ブレ対策でセルフタイマーを 2 秒後の設定にする。

ところがここで問題発生。何と、レンズのピントを合わせられない。レンズの無限遠から少しずつピントをずらして何枚か撮影するが、デジカメの小さな液晶ではピントが合っているのかどうか分からないのだ。

次からノート PC を持参しよう。もしかしたら、開放の F1.4 でピントを合わせた方が分かりやすかったかな? これは次回の課題とする。

ピント合わせ案

レンズの無限遠から 1mm (感覚的なもの) ずつずらして 10 枚ほど撮影し、ノート PC でピントを確認。その写真を K-01 の液晶で見て、写り方を覚えておく。

またレンズを無限遠にセットして、上記のピントを感覚的に再現する。ここをポイント 0 と呼称する。おもむろに 1 枚撮影。今度は右に 1mm ずらして ( ポイント 1 ) 撮影。さらに、左に 2 mm ずらして ( ポイント -1 のつもり ) 撮影。

ノート PC で確認して、ピントを追い込んでいく。

今回は K-01 の小さな液晶で、ほとんどヤマ勘でピントを合わせた。

2. 極軸合わせ

いよいよポータブル赤道儀の出番だ。

スイッチ長押しで DPPA モードを起動させると、Higlasi がゆっくり回転を始める。 K-01 のシャッターを押して撮影し、回転の中心に北極星を合わせればだいたい OK だ。

さらに正確を期すなら、北極星とλUMi と呼ばれる星に線を引き、北極星寄りの 1/3 くらいが極軸らしい。だいたい中間くらいの位置であわせてみた。

そしてここでも問題が発生した。λUMi を間違って認識してしまったのだ。撮影時刻は 02:52:33 。この時間に撮影すると、λUMi は北極星から 30 度くらいの方角 ( 時計の 1 時の方角 )、ほとんど真上に来ているはずなのに、「北極星に近くてちょっと明るい星はこれかな?」なんてフィーリングでやるものだからこんな羽目になる。これがド素人ゆえの過ちか。

ちなみにλUMi は極軸から約 1 度ずれている。ということは、この写真はその倍くらい、約 2 度、極軸からずれてしまっていると考えられる。

デジカメ時代の極軸調整方法 (カーチス・デジカメ法)の説明によれば、「 200mm のレンズで 4 分の星野を撮る場合、極軸調整は 0.2度、 50mm のレンズでは 0.8 度の精度が必要」らしい。

2 度ずれたらダメだと思ったが、それでもこの程度の写真は撮れた。

Sigma 50mm F1.4 EX DG HSM / F4 / 30 秒 / ISO400

赤道儀を使わず 30 秒のシャッタースピードで撮ると星は細長く写るが、これはちゃんと点になっている。ちなみに K-01 のマニュアル最長シャッタースピードが 30 秒だ。 4 分の 1/8 だったので、そこまで精度が必要なかったのだろう。まあ、拡大すると流れているっぽいが。

さらにレンズを変えて撮影。

SAMYANG 14mm F2.8 IF ED UMC Aspherical / F2.8 / 30 秒 / ISO400

思うこと

撮影ポイントの光害であまり ISO 感度が上げられなかったのが残念。次は利府辺りで撮ってみるかな。

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